2009年7月 1日 (水)
【12】同窓会ってなんだろ?
12期生 尾碕 武俊さん
奇しくも自分の卒業期と同じ、12回目のエッセイを担当することになった、12期の尾碕です。
今回は、自分が日頃抱く奇妙な連帯感を種にして、徒然とつづってみたいと思います。
皆さんは、ふと出会った人が偶然同じ早稲田出身だということを知り、奇妙な連帯感を感じたことはありませんか?
私は職業柄、色々な職業・年齢の人と多く会うのですが、この奇妙な連帯感を何度も感じたことがあります。
「あれ、早稲田出身なんですか?」「えぇ、もしかしてあなたも?」「そうなんですよ!」「へぇー、それじゃ先輩ですね!」「ははは、びっくりだね」
こういった会話をすることも少なくありません。
人は共通点を持つ人に対して連帯感を抱くわけですが、先の連帯感も恐らくは「おなじ早稲田という学び舎で青春時代をすごした」という共通点に起因するものだと私は考えています。この連帯感、世代を超えた先輩・後輩の関係ともいえるもの、利害関係を超えた関係、これこそが私は、世に言うOB会の本質なのでは、と思います。
社会に出ると、どうしても利害関係が先に立つ人間関係が多くなってきます。私は、(私の私感かもしれませんが)こういういわゆる疲れる関係と違い、先輩・後輩の関係は、利害関係のない、無条件なものだと考えています。どんなに立場の違う人でも先輩は先輩ですし、後輩は後輩なのです。
そして我々早大本庄同窓生は、単純に早稲田、という共通点よりも、さらに強烈なものを持っていると、私は信じています。
早稲田という名前に憧れて高等学院の門戸をたたき、本庄の外れの山に毎朝のぼり、本庄虫と闘い、冷牟田川に落ちそうになりながらアーバンダッシュをしたり、時折テニスコートを使いに来る他高の女の子に群がったり、夜暗くなっても一生懸命部活動をしたり、テスト前に必死になって過去の先輩方のノートを見て一夜漬けをしたり、北京の文通相手とのやり取りに一喜一憂したり、枚挙に暇が無いくらいのたくさんの思い出を共有していると思います。
また変革を迎え、変わり行く早大本庄の中でも、それぞれの人が、それぞれの思い出や出来事を共有していると思います。
そういった思い出や出来事を共有し、新しい思い出や出来事に笑い、涙し、お互いがお互いを支えあい、そしてお互いを高めあい、協力しあう、そういう関係が持つことができる可能性を抱いているのが、早大本庄同窓生であり、またそういう関係を構築することが可能なものが、早大本庄の同窓生だ、と私は信じています。
最後に、もしこのエッセイを読むかも知れない在校生のかたへ、10年後に校舎を訪ねたときに、あの時はバカなこともやったけど、楽しいことがいっぱいあった!と胸を張って自慢できるような学生生活を送ってほしいと強く願います。
その学生生活は、たとえ失敗したことであったとしても、きっと何年たっても自分の胸の中で、まるで宝石のように輝く大事なものになると思います。
そして社会に出て、疲れたときや、迷ったときには、早大本庄を訪れてください。きっと明日へ向かう活力が心のそこからわいてくると思います。
まとまりのない文章になってしまいましたが、紙面の都合もありますので、これにて筆をおかせていただきたいとおもいます。ここまで読んでくださった方々に、深くお礼を申し上げるとともに、これからの貴殿の活躍を祈念申し上げます。
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