2009年8月26日 (水)
【19】戦略的学部選びのススメ
6期生 小川 貴史さん
早稲田大学本庄高等学院(以下「本庄」)を卒業してから早いもので20年近くの時が経ちました。
16~18歳の最も多感な時期に大学受験の負担や制約を受けず、懐深い本庄の自由な風土の中で伸び伸びと過ごせたことや、そこで得た経験は本当に貴重なものであり、今の自分の大きな支えになっています。また、本庄に対する愛着も歳を重ねるごとに増して来ているような気がします。
過日、同窓会の幹事会で同窓会就職活動支援を拝命したこともあり、サブプライムローン問題を引き金とする世界的金融危機の影響により新卒マーケットが急激に悪化する中にあって、就職支援の面で少しでも後輩のみなさんのお役にたてればと思い、高校での経験を少し書かせてもらいます。
本庄の良い点は他の同窓会諸氏がエッセイにも書かれているとおり、本当に色々ありますが、"将来を見据えて戦略的に学部選びができること"もその良さの1つであると考えています。
私の高校在学中は、いわゆるバブル絶頂期で商社や金融業界が注目を集めていたこともあり、特に私は金融業界に入ってみたいという気持を強く持っていました。
しかし、大手の金融機関は従業員数も多く、入社出来てもその中で埋もれてしまう可能性も高いことから、他の人と差別化を図る必要性を感じていました。その一方で、当時金融業界は理系の人材を増やそうと考えているということも言われ始めていたことから、多少理数系が得意だったこともあり、進学先に理工学部 工業経営学科(現 創造理工学部 経営システム工学科)を選びました。(私の高校での成績は芳しくなく、多くの選択肢から学部を選べるわけではなかったのですが、たまたま運良く意中の先に行くことが出来たというのが実際のところです。。)
その後、大学在学中にバブルがはじけ、就職活動をするときは、後に就職氷河期と呼ばれる最初の年に当たってしまいました。しかし、高校の頃から将来を見据えた学部選択をしたことが結構企業の採用担当の方々に受けて、苦戦する学生が多いなか比較的楽に就職先を決めることができ、入社後も今までの処は当初のイメージに近い仕事をさせてもらっています。
早稲田大学の各学部はいずれも国内トップクラス。
本庄を卒業すれば大学進学できることが約束されているわけですし、諸先輩に助言を求めたり、今ではインターネットなどで情報収集も容易に出来るでしょうから、大学卒業の先のことまで、(出来れば具体的に)考えてみるのも良いのかも知れません。
※本庄早稲田駅着工により、大久保山の麓の桜が見られなくなるという噂(?)が立ち、妻と幼い娘(当時長女2歳、二女0歳)を連れだって、2002年桜の咲く本庄高等学院を訪れた際の写真。
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