2011年8月24日 (水)
【61】回顧のススメ ~ 同窓の繋がりについて ~
15期生 町川 高明さん
二回目の投稿になります。前回は本学の入試制度について述べましたが、今回も比較的固有の話題ということで同窓会活動について語りたいと思います。
私が本学を卒業し社会人になってから8年が経ちますが、日々の生活に追われ母校との接点がないままでした。きっかけはホームカミングデーの案内が自宅に届いたことから母校を顧みるようになりました。
皆さん母校があると思います。小学校、中学校、高校、大学、・・・人によってさまざまとは思いますが、社会に出るまでの時間を過ごした場所があるはずです。そこには、級友や恩師との思い出とともに今の自分を形成した過程が刻み込まれていることと思います。それは写真などで懐かしむことはあっても追体験されることはあまりないでしょう。
考えてみれば、学校を卒業してからずっと連絡を取り合っている人というのは同級生のごく一部で、卒業以来連絡をとっていない人やもともと交流がなかった人が同窓の多くを占めるのではないでしょうか?
人生のなかで幾多の出会いと別れが繰り返されますが、人の移動が活発になった現代では刹那的な感があります。
日々は選択の連続です。時間は過ぎ去って行きます。そのスピードが速ければ速いほど後ろを振り返る余裕はありません。
例えば会社の人間関係が中心の生活を送っているとします。仕事で課題にぶち当たった時、解決の糸口は今の延長からしか産まれません。ですが、もし視座が高く広くあったなら違った解決案が見えるでしょう。
視点を変えることは難しいことです。自分では気付きにくいことです。異なる領域にいる人との交流からヒントや気付きを得られたら幸せだし、成長できると思います。
自分一人では成立しませんし、社会人になったら望んでもそういった機会は見付けにくいかもしれません。
振り返ってみてください、これまでの足跡を。誰しも学生時代があったはずです。皆さん色々な思いがそこにはあると思いますが、目的意識や動機付けがバラバラの集団が数年間一緒に生活した経験は長い人生においては特異だし、かけがえのないモラトリアムだと思います。
当時の同窓がいま何をしているか考えてみてください。違う進路を歩み、違う生活を送っていることと思いますが、その過程で培った経験をシェアしたいと思いませんか?
人は時間と空間の制約をずいぶんと受けています。インターネットの誕生で経験の幅は拡がりましたが、やはり同一人格上では限界があります。
そんなとき、冒頭に戻りますが、同窓会の案内が届いたら行ってみたいと思いませんか?
私は行ってみたいと思いました。加えて、本学の場合は同窓会が第一期生から今年の卒業生までの連合体であり、世代を越えた繋がりというポテンシャルがあります。
参加する人が増えるほど魅力は増します。これを読んだかたは、まず同窓の繋がりを顧みてください。そして、集いの場に参加してみてください。ネットでも集会でも構いません。在学当時とは違う今の自分で出会い、同窓との関係性を発展的に再構築出来ると思います。
翻って日々の生活に新しい視座と刺激をもたらすことが期待されます。
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