2012年1月25日 (水)
【69】このエネルギーと情熱と、その根源にあるもの
3期生 上原 空也さん
現在、様々な企業において年間100本を超すセミナーや勉強会の講師をつとめている。
また、来年からは500社以上の日本の経営者で結成された某団体において継続的にセミナーや勉強会の講師をつとめる予定である。
これらは、全て本業である過激に多忙な弁理士業に加える形で行なっており、クライアントや周囲の人間から「不死身の上原」、「どこからあのエネルギーが?」と囁かれている(らしい)。
このエネルギーや情熱の根源は、今の仕事がとても好きだ、ということに起因するのはもちろんである。
しかし、より深いところでは、人生のうち最も多感であり、人格のかなりの部分が白紙の学院生時代、尊敬する恩師から「君たちは、これから進む様々な分野で日本を創って行く人材なのだ。」ということを繰り返し刷り込まれたことにあると思う。
この刷り込みが行われていた当時から大学時代まで、私はまだ何者でも無く、何者になるかも皆目見当がつかなかった。
いつもなんだかとても焦っていたし、色々な分野にチャレンジしてことごとく失敗し、無力感を味わい続けた。周りの人々を大いに傷つけ(ごめんなさい。)、また傷つけられた。
法学部を卒業し、夢中になって知的財産の専門家である弁理士としてのキャリアを積んだ。
ある日、しばし忘れていた学院時代の恩師の「君たちは、これから進む様々な分野で日本を創って行く人材なのだ。」という言葉を思い出した。
その時、知的財産という専門知識を少しでも多くの人に分り易く理解してもらい、資源の乏しい日本という国を知財大国として発展させる一助となること、これが私の「日本を創って行く」役割なのだということがまるで天の声のように閃いた。
意思があるところには、途が自然に開けほとんどが口コミで講師の依頼が多数寄せられた。
講師として現役の企業法務部や知財部の方々に満足していただくためには、大変な勉強量やテキスト作成の労力が必要である。ただ、この勉強や労力をいくら使っても全く疲れることがない。
疲れるどころか、毎日幸福感に満たされ充実して幸せだ。妻にも子供にも優しくできる。家庭も至極円満だ。これらは、すべて自らの天命(生きる目的)を全うしているからだと思う。
このような人生を送る大きなヒントを、教えて下さり、白紙の私に刷り込んで下さった、学院の恩師に心から感謝している。
やはり、本庄高等学院は「世界一の高校」(注:初代学院長・神沢先生の口癖)であった。少なくとも私にとっては。
これからも、挑戦し続ける人生でありたい。そして、自らの天命をどこまでも全うしていきたいと強く願う。
叙情的に過ぎる文章をここまで読んでくださってありがとうございます。
これが、一人の学院生卒業生が、卒業後20年以上を経た今、我が国が大きく変化していかざるを得ない2011年の年末に思うところである。
(了) 平成23年12月28日午後5時10分
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■コメント
すごいね。その恩師の言葉を実行したからこそ、今の幸せな人生があるんでしょう。“世界一の高校”だと思います、上原さんのような卒業生がいる本庄は。
投稿: 2期 田村利光 | 2012年1月25日 (水) 17時16分
田村さん、ご無沙汰しております。上原です。私の拙いエッセイをお読み頂き、また過分なお言葉を頂きありがとうございました。またお会いできる日を楽しみにしております。取り急ぎ、御礼まで。3期・上原空也
投稿: 上原空也 | 2012年1月26日 (木) 13時48分