2013年12月25日 (水)
【81】早苗寮のこと
15期生 羽田 真さん(本庄高等学院教諭)
同窓生の皆さん、こんにちは。15期の羽田です。2012年4月に寮が新設されて以来、本庄高等学院の寮担当主任を務めています。今回は教員であり同窓生であるという立場から、リレーエッセイの場をお借りして、早苗寮の紹介をしたいと思います。
同窓生の皆さんの中には、委託ホームがなくなってしまったことに寂しい思いを抱いている方も多いでしょう。私も委託ホームで3年間を過ごし、そこで得た経験は何にも代え難いプライスレスのものでした。
それが、「寮」になってしまってどうなったのだろうか…。そう心配している方もいらっしゃるでしょう。普通、高校の寮といえば、がんじがらめの厳しいルールで管理された、抑圧的なイメージが強いと思います。まだまだ社会性の乏しい高校生たちが大人数での集団生活をするためには、秩序に厳しくしなければならないからです。まさか、学院の寮がそんな風になってはいないだろうかと心配していませんか。
しかし、新たにできた早苗寮はそのような従来型の生徒寮とは異なる発想に立ち運営されています。委託ホーム時代の伝統はそのままに、自主・自由、自立・自律の精神が何より重視されています。管理主義的にならないよう、寮生との信頼関係を何より大事にしつつも、生活上の安心・安全の確保には最大限に注意を払って指導を工夫しています。このような環境で寮生たちは、学年をこえて多様な個性とぶつかりあいながら、想像力や感性を磨き、社会性を育んでいます。まさに次世代の学院の根幹を支えるにふさわしい寮です。
早苗寮には寮生の自治会があり、会費を使って自ら様々な企画を実施しています。今年度もバレーボール大会、ボウリング大会、クリスマス会などが行われ、非常に盛り上がりました。行事を楽しむのは「寮生の特権」なのだそうです。早苗寮生の立派なところは、これらの企画や準備、運営をすべて自分たちの手でやり遂げるところです。私たち教員も求めに応じて助言をしますが、基本的には寮生のリーダーたちを信頼しているので万事お任せで、あとは見守るだけです。
「特権」は行事だけではありません。教員が寮に訪問しての学習指導もあります。試験前になると、学習室(食堂)に多くの寮生が集まり、夜遅くまで教員を質問攻めにします。また寮生どうしもお互いに勉強を教え合います。英語、数学、物理…とそれぞれの寮生が得意な分野を生かし、助け合うことができるのも「特権」といいます。
このように、多くの寮生がともに生活するからこその利点もあり、早苗寮生たちは寮生であることの誇りをもって生き生きと過ごしています。
早苗寮の詳しい紹介は学院のウェブサイトをご覧ください。全国各地・全世界から生徒を集める学院にとって、早苗寮はなくてはならないものです。学院にとっていつまでも自慢の寮であり続けてほしいと願うし、委託ホーム時代の同窓生の皆さんにとっても、その伝統を受けつぐ寮として応援していただきたいと思います。
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